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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第24章 花の褥
 更に細く戸を開けてミリが覗いているのも知らず、娘は隣室の前を通り過ぎていった。張月が〝姉さん〟と呼んだからには血縁なのだろうが、かいま見た娘は派手やかな顔立ちで、どこか儚げな張月とは似ても似つかなかった。お下げ髪は張月に〝お前は、私と同じ顔をしている〟と話していたけれど、二人の顔はまったく違っていた。
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