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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第28章 騒動(トラブル)

燕海君の心を見透かしたかのように、領議政は熱心に同じ主張を繰り返す。
「本来であれば、中殿さま選びは大々的に揀擇を行い、国母にふさわしき方を選ぶのが筋ではございますが、我々ももう難しきことは申しますまい。今、後宮で殿下にお仕えする十五人のお妃さま方の中から、殿下の選ばれたお方を中殿さまにお選びになられてはいかがでしょうか。もとより、殿下が揀擇を行われて中殿さまを新たにお選びになりたいと思し召すならば、それも重畳と存じます」
「本来であれば、中殿さま選びは大々的に揀擇を行い、国母にふさわしき方を選ぶのが筋ではございますが、我々ももう難しきことは申しますまい。今、後宮で殿下にお仕えする十五人のお妃さま方の中から、殿下の選ばれたお方を中殿さまにお選びになられてはいかがでしょうか。もとより、殿下が揀擇を行われて中殿さまを新たにお選びになりたいと思し召すならば、それも重畳と存じます」

