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第29章 衝撃

　彼女たちは長年、王に仕えてきたという矜持がある。そこに両班の娘でさえない一観相師が王妃としていきなり後宮入りしたら、どうなるか。考えるだに、怖ろしい。現在、妃たちは王の寵愛を巡って水面下では牽制し合っていたとしても、とりあえず大きな波風は立っていない。我が身が加わることにより、折角、保たれてきた後宮の和を乱したくないのだ。