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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第4章 接近
 いつしかソファは浅い眠りの淵をたゆたっていた。



 前方で紅蓮の焔が燃えている。



ーあの焔はー。




 ソファは眼を零れんばかりに見開いた。あの禍々しい焔には確かに見憶えがある。あれは一年四ヶ月前、両親とユン家の屋敷を飲み込んだ焔に違いなかった。
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