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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第32章 罪と恋
 ヨンがすかさず頷いた。



「ああ、憶えている」



 観相中、男の顔が凶相なのを見て、明華は妙な胸騒ぎを憶えたものだ。この凶悪な相の男がもしや内官殺人事件にも関与しているのではとちらりと思ったのも確かである。
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