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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第35章 求婚(プロポーズ)のゆくえ
 明華の眼から涙がしたたり落ちた。



「好きよ、大好きよ。ずっと若さまの側にいたい。でも、自分があの方にふさわしくないんじゃないかと思うと、尻込みしてしまって」



 大きな手のひらが明華の頭を撫でてくれる。先刻のヨンの手つきとは似ているようで、微妙に違う。
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