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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第36章 予感
「町の観相師さんですね」



 明華は小さく頷き、潜めた声で続けた。


「少しお話をさせて貰っても良いですか?」


 宗俊が格子に近づいてくる。唇は荒れ切れ、顔の至る場所に血がこびりついている。


 明華は痛ましい想いで彼を見つめた。
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