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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第36章 予感
「恋文を書くことさえ、罪になるのかしら」



 物問いたげなヨンのまなざしに、明華は沈んだ口調で言った。




「若さまもお判りかと思いますが、宗俊さんのあの性格では、恋文を書いたとしても出してはいないでしょう。自分で自分の気持ちを慰めるために報われない気持ちを文にしたにすぎません。それすらも殺人の証拠にされてしまうなんて」
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