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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第36章 予感
 刹那、明華はふわりとヨンの逞しい腕に抱き寄せられていた。大きくて温かな手のひらが明華の眼を覆い、あまりにも残酷すぎる光景を遮った。



「見るな、見るんじゃない」



 明華が示した弱々しい抵抗は、何の意味もなさない。ヨンはいっそう彼女の背に回した手に力を込めた。
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