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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第36章 予感
 明華は何も言わないので、彼女は小さな声で言う。



「あの場で宗俊さまを知っていると正直に応えたら、私は否応なく事件に巻き込まれてしまう。そのことがとても怖かった。当然、父にも色々と訊かれるでしょうし、父の体面にも関わってくるでしょう。どうしても知らないと応えるしかありませんでした」
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