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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第36章 予感
 家の外には、そろそろ宵闇が迫りつつあった。かなり満ちてきた月が菫色の空に危うげに懸かり、星たちが銀の砂を撒いたように輝いている。




 華奢な後ろ姿が細い月明かりに照らし出されていた。ゆっくりと去る令嬢の後をお付きの女中が追いかける。
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