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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第40章 空を見上げて
 明華は幾度目になるか判らない深い息を吐き出し、ノリゲを引き出しにしまった。



 と、また表口の方で声がした。



「崔明華の棲まいであるか?」



 今度の声は年配の女で、聞き慣れないものだ。明華は訝しみ、立ち上がって扉を開けにいった。
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