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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第40章 空を見上げて
 沈尚宮が座っていた場所には、出したままの状態で湯飲みが残っている。最後まで彼女は口をつけなかった。後宮で贅沢な暮らしに慣れている沈尚宮には、庶民の飲む茶など口に合わないのだろう。
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