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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第41章 宿命の恋人たち
 彼は沈尚宮に対して、丁重に頭を下げた。



 尚宮の方は、無表情に彼を見つめている。


ー国王の番犬が一体、何用だ。


 とでも言いたげだ。



 主君である王はかつて大王大妃に幾度も暗殺されかけた。一度は猛毒を飲まされ、死地を彷徨ったことさえある。王を死の床から救ったのがあの観相師、崔明華だった。
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