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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第42章 奇しき縁~再会~

王が振り向いた。大王大妃は諭すような口調だ。
「具合が悪いと言うあの娘の顔色をそなたは見たのですか? そなたと二人きりになりたくないから仮病を使ったようには到底、見えませんでしたよ。私は観相師がいかなるものかは一切知りませんが、観相をするには気力を削るのであろうことは判ります。今日、あの娘は観相を行い、あまつさえ、主上がここにいたことに少なくない打撃を受けたはずです。調子が悪いと訴えたのは嘘ではないでしょう。本当に愛しいと思うなら、もっと労るべきではありませんか」
「具合が悪いと言うあの娘の顔色をそなたは見たのですか? そなたと二人きりになりたくないから仮病を使ったようには到底、見えませんでしたよ。私は観相師がいかなるものかは一切知りませんが、観相をするには気力を削るのであろうことは判ります。今日、あの娘は観相を行い、あまつさえ、主上がここにいたことに少なくない打撃を受けたはずです。調子が悪いと訴えたのは嘘ではないでしょう。本当に愛しいと思うなら、もっと労るべきではありませんか」

