パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第46章 相克

　彼の手には何も無いはずなのに、あの美しい薄布が現れていた。宜佑が最初にタネ明かしをしてくれたので、明華にも理屈は判る。




　要するに、手を開く瞬間、背後に隠した布を素早くもう一方の手に滑り込ませるのだ。一連の動きを眼にも止まらないほど素早く行うことで、見ている側には、あたかも元から何もない手のひらに突如として薄布が出現したかのように見える。