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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第47章 迷宮
 明華は厳かに言った。



「これより手妻をご覧に入れたいと存じます」



 大王大妃の笑いが止まる。



「なに、手妻とな」



 明華は頷き、手巾を隠した右手の表側を見せた。当然ながら、正面からでは手巾は隠れている。



「ご覧頂いたように、この手には何もありません。では」
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