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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第47章 迷宮
 薬を煎じきると、土瓶から木の器に移し、少し冷ましてから飲んだ。



「苦い」


 見るからに美味しくなさそうな色だと思ったが、見た目以上のまずさだ。


「良薬は口に苦しと昔から言うものね」


 明華は肩をすくめ、鼻を摘まんで一挙に薬を流し込んだ。


ーよく頑張ったナ。


 褒めてくれるようにニャンと、足下で白鈴が啼いた。
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