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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第6章 新月
「殿下、ソファです」




 返事がない。ソファは王が応えるのを辛抱強く待った。薄絹を透かして、寝台に端座している人影が見えるから、王がそこにいるのは判っている。




 ここはやはり、王が応えるまで待つべきだ。ソファは軽くうつむき、待ちの体勢に入った。
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