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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第48章 永遠
王妃となれば、どの道、翔陽閣に住み続けることはできない。けれど、せめてその日まで、心淋しいヨンの幼少時代を優しい光で照らしてくれたユン氏の心に報いられたらと思う。この殿舎に移ってから、明華は亡きユン氏の供養は欠かさなかった。月命日には祭壇をしつらえ、供物を捧げて非業の死を遂げた佳人の心を慰めた。
明華が孫の嫁になったのを最も歓んだのは、もちろん大王大妃だ。大王大妃は明華が無事身二つになるまで、腹心の沈尚宮をお付きにするが良いと遣わしてくれさえしたのだ。
明華が孫の嫁になったのを最も歓んだのは、もちろん大王大妃だ。大王大妃は明華が無事身二つになるまで、腹心の沈尚宮をお付きにするが良いと遣わしてくれさえしたのだ。