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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第6章 新月
 本来の王に戻って欲しかった。いつものように穏やかに笑って、



ーもう大丈夫だ、ソファ。



 と髪を優しく撫でて欲しかった。



 王が手を伸ばし、ソファの漆黒の髪を撫でた。確かに険しい口調とは裏腹に優しい手つきではあるが、やはり以前とは微妙に違うと思うのは、自分の気のせい?
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