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月の姫~夢占(ゆめうら)の花嫁~
第7章 真実
 ややあってソファに向けられた黒々とした瞳は濡れていた。




「元々は名前があったんだろうが、王宮に連れ去られたその日から、母の付けてくれた名前は捨てさせられた。何もかも忘れろと言われた。今日から、お前の名前はイ・ヒョルだ、母のことも自分の名前もすべて捨てろと言われた」
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