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レンタル彼氏。~あなたがいるだけで~
第2章 偽りのウェディング・ベル
「剛史の気持ちはそれは嬉しいし、ありがたいけど、そういうわけにはいかないわ。これは契約で、私はあなたをレンタル彼氏として雇ったんだもの」
美奈恵は口早に言った。剛史の気持ちは正直、嬉しかった。友達だからこそ、金がすべてのこのご時世にここまで心底から言ってくれるのであろうことも判った。しかし、このまま剛史の親切を受け容れれば、何か自分たちのこれまでの関係が脆く崩れてしまうような―そんな気がしてならなかったからだ。
美奈恵は口早に言った。剛史の気持ちは正直、嬉しかった。友達だからこそ、金がすべてのこのご時世にここまで心底から言ってくれるのであろうことも判った。しかし、このまま剛史の親切を受け容れれば、何か自分たちのこれまでの関係が脆く崩れてしまうような―そんな気がしてならなかったからだ。