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悪魔から愛されて
第10章 悪魔の条件
私は…できない…健斗も失い…京子も…
記憶から消されるなんて…耐えられない…
でも…私の体は求めている…
あの人に見つめられたくて…
あの人に触れたくて…
あの人に抱き締められたくて…
あの人が欲しくて…
体が熱い…
助けて…この体の火照りを冷まして…どうしたらいいの…
…その夜…
私はまたいつもの夢を見た…
でも、悪魔のあなたは悲しい顔をしている…
行かないで…
置いて行かないで…
「恵美…恵美…大丈夫か?」
うなされている私を心配そうに健斗が覗き込んでいる…
「あ…健斗…大丈夫…夢見てたみたい…」
「心配したよ…うなされて、苦しそうだったよ…」
健斗は私をそっと抱きしめてくれた…
ゆっくりした健斗の心臓の音が安心する…
「め…恵美…なんか不安なんだ…わからないけど…恵美がどこかに行ってしまいそうで…こんなに近くにいるのに…」