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不倫研究サークル
第10章 不倫
何とか、予定通りに電車に乗り、陽菜を自宅へ送り届けることができたのはお昼前だった、

「圭君、お疲れ様だったわね。ごめんなさいね、学校を休ませちゃって」

「いえ、僕は良いんです。大学は結構、自由ですから」

「ああ~~、ワタシも休みたいな~、もう一泊したかった」

「なにを言ってるの、陽菜ちゃん。あなたは”子供”なんだか、ちゃんと学校へ行きなさい」

チッ、と言うような顔をして陽菜が佳那を睨む。

「圭、ありがとう。 ワタシ、凄く嬉しかったよ」

「え……、あ、ああ」

(あわわ、佳那さんの前で意味深な事を!?)

冷汗が出る思いをしながら、佳那の表情を伺うが、相変わらずニコニコしている。

「じゃあ、行ってきま~す」
「あ、そうだ、圭、途中まで一緒に行こう」

僕も、昨日は眠れなかったので、早く帰って眠りたい気分だった。

「そうだな、じゃあ、佳那さん。僕も帰ります」

僕もそのまま帰ろうとしたのだが、そうは簡単にはいかない。

「圭君、せっかくだから、昼食を食べて帰ったら?」

「ちょっと! ママ! 圭は疲れてるんだよ、帰してあげなよ」

陽菜が素早く反応を示す。

「あら、だったら、なおのこと、家でご飯食べて帰れば、直ぐに寝れるんじゃない?
陽菜ちゃん、早くいかないと遅刻するわよ」

「陽菜、せっかくの好意だし、ご飯食べて帰るよ、遅刻しないように行くんだよ」

二人に諭され、陽菜は渋々と出ていった。

「あまり物しかないから、大したものは出来ないけど、ソファーんび掛けて待ってて」

「ありがとう……、ございます」

ソファーに腰かけると、途端に睡魔が襲ってくる。


僕は、そのままウトウトとしてしまった。




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