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不倫研究サークル
第7章 小梢の過去
家庭教師が終わり、僕は急いで自宅の最寄り駅まで戻った。
小梢と待ち合わせをしていたからだ。
小梢は時間どおりに現れ、僕たちは商店街の一角にある小さな定食屋さんで早めの夕飯を食べていた。
のだが……、
僕に落ち着けというのが無理な話だ。
なにせ今日、僕は童貞を卒業するのだから。
「このお店、凄く美味しいね~。わたし、東京に出てからはコンビニのお弁当ばかりだから、こういうご飯って久しぶりかも」
「小梢って、料理はしないの?」
「えへへ、わたしって家事、特に料理は何もできないの。実家にいた時は勉強ばかりしてたから」
「それは意外だね。僕は誰が見てもガリ勉タイプだけど、小梢は勉強しなくてもできそうに見える」
「そんなことないよ……、多分わたし、圭君よりガリ勉してると思う」
「そうなんだ……」
という事は、小梢がヤリマンという事はなさそうだ。ならば、一体なにが小梢を躊躇させているのだろうか?
僕の疑念は深まるばかりだが、とにかく、この後に僕の人生で忘れる事の出来ないイベントが待ち受けているのは確かだ。
「ごちそうさま」
「ごちそうさま」
二人でご馳走様を言って、お店を出る。
すると、小梢が手を絡めてきた。
二人で手を繋いで、アパートへ向かう。初めて手を握った時のように、二人の手のひらから微かに汗が滲み出ているのが分かる。
小梢も少なからず緊張しているみたいだった。
「ここだよ……、むさ苦しい所だけど、入って」
ドアを開け、先に小梢を通し、僕も中に入った。
小梢は、キョロキョロと中を見渡し、落ち着かない様子で立っていた。
「あ、その辺に座ってよ」
「うん、ありがとう」
僕の部屋は、都会にありがちのワンルームで、居間と寝室と台所と物置、なんでも兼ねている作りになっている。
座ると言っても、ベッドが占有していない狭いスペースに適当に座るしかない。
小梢は、空いているスペースにちょこんと座った。
小梢と待ち合わせをしていたからだ。
小梢は時間どおりに現れ、僕たちは商店街の一角にある小さな定食屋さんで早めの夕飯を食べていた。
のだが……、
僕に落ち着けというのが無理な話だ。
なにせ今日、僕は童貞を卒業するのだから。
「このお店、凄く美味しいね~。わたし、東京に出てからはコンビニのお弁当ばかりだから、こういうご飯って久しぶりかも」
「小梢って、料理はしないの?」
「えへへ、わたしって家事、特に料理は何もできないの。実家にいた時は勉強ばかりしてたから」
「それは意外だね。僕は誰が見てもガリ勉タイプだけど、小梢は勉強しなくてもできそうに見える」
「そんなことないよ……、多分わたし、圭君よりガリ勉してると思う」
「そうなんだ……」
という事は、小梢がヤリマンという事はなさそうだ。ならば、一体なにが小梢を躊躇させているのだろうか?
僕の疑念は深まるばかりだが、とにかく、この後に僕の人生で忘れる事の出来ないイベントが待ち受けているのは確かだ。
「ごちそうさま」
「ごちそうさま」
二人でご馳走様を言って、お店を出る。
すると、小梢が手を絡めてきた。
二人で手を繋いで、アパートへ向かう。初めて手を握った時のように、二人の手のひらから微かに汗が滲み出ているのが分かる。
小梢も少なからず緊張しているみたいだった。
「ここだよ……、むさ苦しい所だけど、入って」
ドアを開け、先に小梢を通し、僕も中に入った。
小梢は、キョロキョロと中を見渡し、落ち着かない様子で立っていた。
「あ、その辺に座ってよ」
「うん、ありがとう」
僕の部屋は、都会にありがちのワンルームで、居間と寝室と台所と物置、なんでも兼ねている作りになっている。
座ると言っても、ベッドが占有していない狭いスペースに適当に座るしかない。
小梢は、空いているスペースにちょこんと座った。