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BeLoved.
第11章 【君しかいらない】
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「流星うるせぇ。…あぁ、うん。確かにこれは可愛い」
促され険しい顔で覗きこんだ麗さまも、納得して頷いている。
「どっ、どの子ですか!?」
驚いて身を乗り出してしまった。
毒舌な二人がそこまでいうなんて…どの子だろう?
モデルにスカウトされたあの子?それともとびっきり可愛くて他校でも有名だった、隣のクラスのあの子?
胸がきゅっときつくなるのを感じながら、思い当たる顔をいくつか思い浮かべたけれど……
「……え」
指差された先には、もはや見飽きた、お世辞にも華やかとは程遠い…どこにでもいる地味な顔だちの女の子。
「…からかってるんですか?」
『3年6組1番 朝比奈未結』…わたし、だった。
「なんで?俺には断トツで可愛いんだけど」
「下手くそな化粧女よりよっぽど良いよ。掃き溜めに鶴」
……。どうやら本心からみたい。
この人たちは本当にストレート。
『いいものはいい。好きなものは好き』
『悪いものは悪い。嫌いなものは嫌い』
どんな時でもハッキリ表す。
それはまぎれもなく長所であり…
「…あ、未結いた。これ遠足?体操着だし」
「うーわっ。隣の女、化粧ケバすぎ」
「流星、これ教師だろ?老けてるし」
「…お二人とも…その子同級生です…」
…まぎれもなく短所でもある。
悪意なんかなくて、思ったことをそのまま口にしてるんだよね。
…余計にたちが悪い気がしないでもないけど。
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