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猫彼女。
第4章 cat.4

「、つっ……」
突然走った痛みに思考が止まる。
息苦しさを訴えるかのように、
俺の両肩を押さえていたえりさの手。
その爪が食い込んできたんだ。
普段のえりさは、深爪かってくらい短く切り揃えている。
それは紛うことなく、施設利用者さんへの配慮だ。
今は猫らしく、爪も伸びてきてるんだ。
口の中は変わってなかったのに。
歯が猫みたいになってたら、
今頃俺の舌は傷付いて、血まみれになってんだろうな。
待てよ?これ、舌が猫みたいにザラついてたら?
俺の が舐められたら、どんな感じだったんだろ。
──なんて、バカな妄想をしながら、
少し顔を離した位置で舌を交じり合わせる。
「ん……、はっ……ぁんっ…」
えりさの甘い声も、ピチャピチャいう唾液の音も、余すことなく耳に入ってくる。
「っ、…敦士……」
夢中になっていたら、ふいに呼び掛けられた。
目を開ける。
えりさはまっすぐ俺を見ていた。
「…さわ…って……?」
その言葉に視線を下らせていくと
いつの間にか邪魔なシャツは捲り上げられていて
えりさは生まれたままの姿を晒け出していた。

