この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第9章 ♦RoundⅥ(天使の舞い降りた日)♦
「良い加減にして」
有喜菜の少し掠れたハスキーな声が意外に響いた。隣のテーブルに座った女子高生の二人組がちらちらと意味ありげにこちらを見ている。
「あなた、一体、何さまのつもり?」
有喜菜は手許にあった白いナプキンで苛立たしげに手をぬぐっている。白いほっそりとした指先にパフェのクリームがついていた。
「有喜菜―」
直輝と同様、普段は滅多と感情を露わにすることのない有喜菜が声を荒げ、紗英子は息を呑んだ。
「良い、子どもを生むのはこの私なのよ? なのに、何で、そのことについてあなたにいちいち指図されなきゃらないの? そんなに私のやることなすことが気に入らないのなら、私ではなく、あなたが子どもを生めば良いじゃない」
「酷いわ、有喜菜。私に子どもが生めないって、あなたは知っているでしょうに。それに、その子は私の子どもなのよ、幾ら、あなたのお腹で育つからって、あなた一人の好きにしても良いというわけにはいかないでしょう」
有喜菜の少し掠れたハスキーな声が意外に響いた。隣のテーブルに座った女子高生の二人組がちらちらと意味ありげにこちらを見ている。
「あなた、一体、何さまのつもり?」
有喜菜は手許にあった白いナプキンで苛立たしげに手をぬぐっている。白いほっそりとした指先にパフェのクリームがついていた。
「有喜菜―」
直輝と同様、普段は滅多と感情を露わにすることのない有喜菜が声を荒げ、紗英子は息を呑んだ。
「良い、子どもを生むのはこの私なのよ? なのに、何で、そのことについてあなたにいちいち指図されなきゃらないの? そんなに私のやることなすことが気に入らないのなら、私ではなく、あなたが子どもを生めば良いじゃない」
「酷いわ、有喜菜。私に子どもが生めないって、あなたは知っているでしょうに。それに、その子は私の子どもなのよ、幾ら、あなたのお腹で育つからって、あなた一人の好きにしても良いというわけにはいかないでしょう」