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Tears【涙】~神様のくれた赤ん坊~
第11章 ♦RoundⅧ(溺れる身体、心~罠~)♦
 有喜菜は身体を投げ出し、息を弾ませながらも言った。まだ身体は達したばかりの余韻にどっぷりと浸かっていて、身動きすらできない。
「良いの、気にしないで」
「―ごめんな」
 直輝は呟き、再び有喜菜の身体に挑むように愛撫を仕掛けてくる。
 膨らんだ乳房を銜え音を立てて吸い上げ、時には先端を舌で弾き、時には乳暈ごと強く吸う。その合間には、空いた方の乳房をこね、揉みほぐした。両方の乳房は執拗な愛撫を受けているものの、その受ける感覚はそれぞれ違う。直輝は交互の乳房を吸っては揉みを繰り返したが、しまいには濡れてすっかり敏感になってしまった乳首は、空気に晒されただけですら、感じるようになった。
「どう、気持ち良い?」
 間近に直輝の整った顔が迫っている。
 有喜菜はまともに彼と見つめ合い、頬を赤らめた。
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