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咲くのも、散るのも
第1章 予期せぬ再会
駅前のロータリーを出ると、「リン・フラワーデザイン」と書かれた白いバンが萌絵を待っていた。
凛子が、運転席から腕を伸ばしてドアを開けた。
「離婚ほやほやの新しいスタッフつれて、結婚式の打ち合わせなんて、笑えないわ」
凛子はわざと意地悪な顔を作って言った。
「なに言ってるのよ。忙し過ぎて猫の手でも離婚直後の疲れた人の手でもいいから借りたい、って言ったの、凛子のほうでしょう」
萌絵は笑って言い返した。腫れ物に触るような扱いをされるより、ずっと気が楽だった。
凛子が、運転席から腕を伸ばしてドアを開けた。
「離婚ほやほやの新しいスタッフつれて、結婚式の打ち合わせなんて、笑えないわ」
凛子はわざと意地悪な顔を作って言った。
「なに言ってるのよ。忙し過ぎて猫の手でも離婚直後の疲れた人の手でもいいから借りたい、って言ったの、凛子のほうでしょう」
萌絵は笑って言い返した。腫れ物に触るような扱いをされるより、ずっと気が楽だった。