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咲くのも、散るのも
第1章 予期せぬ再会
車はブランドショップの並ぶ表参道を通り、裏道に入ると、レストランウエディングの会場となる地中海を思わせる白い建物のわきに止まった。
重厚な一枚板の扉の前に、ロングスカートにフラットシューズ姿の小柄な女性が立っている。
結婚式を控えた、クライアントの佐々木洋子だった。
今日は会場を見ながら装飾のコンセプトを決める打ち合わせだった。
萌絵は並んで歩く凛子と洋子の後ろにつき、要望などを聞き取りメモに取った。
ふと洋子のバッグに目をやると、マタニティマークが揺れている。
ふいに半年前の出来事が思い出されて、萌絵はその記憶を振り払うように顔を天井に向けて、内装を確認するふりをした。
重厚な一枚板の扉の前に、ロングスカートにフラットシューズ姿の小柄な女性が立っている。
結婚式を控えた、クライアントの佐々木洋子だった。
今日は会場を見ながら装飾のコンセプトを決める打ち合わせだった。
萌絵は並んで歩く凛子と洋子の後ろにつき、要望などを聞き取りメモに取った。
ふと洋子のバッグに目をやると、マタニティマークが揺れている。
ふいに半年前の出来事が思い出されて、萌絵はその記憶を振り払うように顔を天井に向けて、内装を確認するふりをした。