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第3章 初対面男性の前で

「あの……どこに行くんですか？」

ビルを出たところでまゆが聞く。

「大人のバーよ、楽しいお店だから」

「バーですか？　こんな時間から開いてるんですか？」

まゆが怪訝そうな顔になる、普通のサラーマンならまだ仕事中の時間だ。

「開いてるわよ、昼間から開いてる面白いお店よ……あとは行ってみてからのお楽しみ……すぐ近くだから」

その言葉通り数十メートル歩いて「ここよ」と美咲が雑居ビルの前で立ち止まる。