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Memory of Night 2
第29章 桃華

翌日の夜。ローズのスタッフルームで春加はテーブルに突っ伏し、唸っていた。
(ヤバイ、死ぬ……)
久しぶりの酷い二日酔いだった。朝から目がまわり、何度か便器と友達にもなった。昼過ぎから気持ち悪さはなくなったが、ふらつきと頭痛はまだ残っている。おかげで煙草すら吸う気になれなかった。
言わずもがな、昨日宵の家でウィスキーを飲みまくったのが原因だ。何杯飲んだか覚えていなかったが、我ながら酷い飲み方だったなとは思う。
土方に緊縛の話が無しになったことを伝えなければならないし、花魁ショーの日程もまた決め直しの状態だった。
日本舞踊の先生であり何度かショーにも出てもらっているアメリアには、花魁ショーを二回もドタキャンされてしまっていた。一回目は足を骨折したため。二回目は夏、やっとの思いで日程を取り付けたのに、夏風邪を引いてしまったと連絡があった。
(まったくいい大人が、体調管理がなってない……っ)
自分のことは棚にあげ、春加が内心毒を吐く。
もう本当に出てくれる気があるのかと問いたい。
そういった理由でやらなければならないことは多かった。二日酔いでへばっている場合ではない。
気合いを入れ直そうと、春加が顔をあげた時だった。

