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玉蘭花の香り
第12章 里帰り

午後にはロンのお父様とお祖父様が大きな胡蝶蘭とカトレアの鉢を持ってお見舞いに来てくださった。
日本の習慣では鉢物はお見舞いにはしないものだけど、
流石にそれは口には出せず、
有り難く受け取って飾らせて頂いた。
赤ちゃんが同じ部屋に居ることに驚きながらも喜んでくださった。
午後には看護婦さんが沐浴してくださるのをみんなで見学させて貰った。
ロンのお父様が嬉しそうに携帯で動画を撮っていた。
授乳の時は席を外してくださったけど、
ミルクの作り方と哺乳瓶であげたりするのは、
お祖母様達がやってみたいと、手伝ってくださったりした。
3時過ぎにロンが、
バスケットにアレンジされた薔薇と果物専門店のフルーツサンドを沢山持って戻って来た。
蘭を見て、
「鉢物は…」と言いそうになるのを慌てて止めた。
せっかくのお祝いのお気持ちを、
習慣の違いでがっかりさせたくなかった。
母が紅茶を淹れて、
みんなでフルーツサンドをいただきながら、
「明日も来たいな」とか、
「美香さん、食べたい物は?」と訊いてくださる。
沐浴の動画を、ロンに見せながら、
ロンのお父様とお祖父様は台湾語で嬉しそうに話をしていた。
母が家からシャンプーとトリートメントを持って来てくれたので、
みなさんが赤ちゃんを見てくださっているうちにと、
病院の中でシャンプーとブローだけお願いしてやって貰うことにした。
シャワーはまだ、自信がなくて…と言ったら、
看護婦さんが、シャンプーブローなら中で美容師さんがやってくれますよと、予約をしてくれてた。
髪がいつもの香りになって、
頭も軽くなった気がした。
病室に戻ると、
ロンが嬉しそうに、
「メイ、少し顔色も良くなったみたいだ」と、
髪にキスしながら言った。
翌日は、沐浴を自分でするミッションがあると聞いて、
少し緊張していたら、
看護婦さんは、
「パパがしても良いんですよ?
手も大きいから安心なんですよ」と言ったので、
ロンの方が緊張した顔になってしまった。
その日の夜は、ロンは泊まれる準備をして来ていたので、
みんなを見送って、2人で過ごせた。
お箸で切れるトンカツのお弁当を買って来ていて、
病院の食事と半分こで食べた。
夜、3時間おきに授乳をするのを見ながら、
「お母さんって凄いね」と、ロンはしみじみした顔をしていた。
日本の習慣では鉢物はお見舞いにはしないものだけど、
流石にそれは口には出せず、
有り難く受け取って飾らせて頂いた。
赤ちゃんが同じ部屋に居ることに驚きながらも喜んでくださった。
午後には看護婦さんが沐浴してくださるのをみんなで見学させて貰った。
ロンのお父様が嬉しそうに携帯で動画を撮っていた。
授乳の時は席を外してくださったけど、
ミルクの作り方と哺乳瓶であげたりするのは、
お祖母様達がやってみたいと、手伝ってくださったりした。
3時過ぎにロンが、
バスケットにアレンジされた薔薇と果物専門店のフルーツサンドを沢山持って戻って来た。
蘭を見て、
「鉢物は…」と言いそうになるのを慌てて止めた。
せっかくのお祝いのお気持ちを、
習慣の違いでがっかりさせたくなかった。
母が紅茶を淹れて、
みんなでフルーツサンドをいただきながら、
「明日も来たいな」とか、
「美香さん、食べたい物は?」と訊いてくださる。
沐浴の動画を、ロンに見せながら、
ロンのお父様とお祖父様は台湾語で嬉しそうに話をしていた。
母が家からシャンプーとトリートメントを持って来てくれたので、
みなさんが赤ちゃんを見てくださっているうちにと、
病院の中でシャンプーとブローだけお願いしてやって貰うことにした。
シャワーはまだ、自信がなくて…と言ったら、
看護婦さんが、シャンプーブローなら中で美容師さんがやってくれますよと、予約をしてくれてた。
髪がいつもの香りになって、
頭も軽くなった気がした。
病室に戻ると、
ロンが嬉しそうに、
「メイ、少し顔色も良くなったみたいだ」と、
髪にキスしながら言った。
翌日は、沐浴を自分でするミッションがあると聞いて、
少し緊張していたら、
看護婦さんは、
「パパがしても良いんですよ?
手も大きいから安心なんですよ」と言ったので、
ロンの方が緊張した顔になってしまった。
その日の夜は、ロンは泊まれる準備をして来ていたので、
みんなを見送って、2人で過ごせた。
お箸で切れるトンカツのお弁当を買って来ていて、
病院の食事と半分こで食べた。
夜、3時間おきに授乳をするのを見ながら、
「お母さんって凄いね」と、ロンはしみじみした顔をしていた。

