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訪問 パティシエSana
第4章 再訪問 あの男はまたやって来た
 朝になった。男が午後来る。
 留守電に這入っていた声を聞いて、早苗は自分が何かを期待している気がした。朝から掃除を開始して部屋を片付け、拭き掃除さえした。トイレを済ませたときに陰毛がないとこんなに勢いよく尿が飛ぶと改めて思いながら、昨日に続いて大量の便がでた。シャワーで石鹸をつけて体を洗う。やけに念入りである。そうして午前は終わった。
 13時過ぎとの連絡だがやけに時間が立たなく、じりじりする。そして、呼び鈴がなった。
 来た。
 ギャザースカートを翻して応対に出て、ドアをやけにゆっくりと開けて覗きみた
穏やかな顔つきであの男は立っており、前回とほぼ同じ服装であった。
 「どうぞ」と言って下がったら、ドアを大きく開いてあの男は這入ってきた。前回と同様な態度である。靴を揃えるのも普通である。テーブルの傍まできて、立ったままで色々言っている。
 早苗はあの男の話はろくに聞いていなかった。どうでもいい話である。パソコンを起動してそのまま放置して、座布団をすすめるとあの男はやっと座った。
 ポケットから早苗はマロンクリップをだすと、つまんであの男の目の前に差し出した。
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