この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
フレックスタイム
第4章 孤高の女
私は驚いてお母様の顔を見た。


「偏屈な医者に嫁いで、
子供を取られて追い出された。
わたしはそう聞いたわ。
あることないこと、言われて、
でも、子供の為にと反論もせずに家を出た。
そう言うことなんじゃない?」


「…」


「お子様にも、会わせて貰えてないまま…
酷い事件があったことも…。
大変だったわね?
お辛かったでしょう?」


私は震えながら泣いてしまった。

お母様が優しく私を抱き締めて、
良い香りのレースのハンカチで涙を拭ってくれた。


「頼りない処もあるけど、
いつか翔吾さんにも話してみて?
あなたの哀しみを一緒に受け止めるくらいは、
してくれると思うわ」


寝惚けたような声を上げながら、
ケンが目を覚ました。


「あれ?
リリィ、どうしたの?
お腹、痛いの?
撫で撫でしようか?」


「ありがとう。
大丈夫よ?」



「あら?
ダディからお電話がきたわ。
ケン、出てくれる?」と電話を渡す。


「ダディ?
リリィがね、お腹痛くて泣いてるから、
僕、お腹を撫でてあげたよ?
えっ?
お迎え来るの?
判った。
お電話、変わるの。
良いよ」


電話を受け取ると、
とても心配した声が飛び込んできた。


「百合、大丈夫?
病院、行く?」

「えっ?大丈夫ですよ?」

「それなら良いけど。
ゴルフ終わったから、そっちに寄るよ?
母さんも誘って、飯、食べようと思って」

「はい。判りました。1時間後位ですよね?
お伝えしておきますね」



お母様にそのことを伝えて、
お母様の身支度を手伝った。

髪を梳かして、まとめ髪にして、
綺麗な珊瑚のついた簪を挿した。


「百合さん、器用ね?
わたくし、肩も痛くて手が上がらなくて…」と言うので、

「これくらいでしたら、いくらでも」と言った。


「グランマ、綺麗!」と、周りをクルクル回って、
ケンが嬉しそうに言った。
/167ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ