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カクテル好きな女たち
第5章 三十路の婦警
次の夜、デートでもないのに
私はおめかしをして出掛けました。

バーに入ると
昨夜の男がカウンターの中で
グラスを拭いていました。


「あら、マスターさんだったのね」

私が誰かわかります?と声をかけました。


「昨夜の婦警さんですよね?
制服じゃないから一瞬誰かと思いました」

こんな格好は似合いませんか?

そう尋ねると

「いえいえ、よくお似合いです。
よくナンパされずに
ここまでたどり着いたものですね」

またまた~、お上手なんだから~♪

私たちはすぐに打ち解けました。



「どうぞ、私からのサービスです」

彼が作ってくれたカクテルを一口呑みました。

「やだ…美味しいわ…」

爽やかな柑橘系のカクテルです。


「ビトウィーン・ザ・シーツと言います
直訳すればシーツの隙間、
夜を共に過ごしましょうという意味です
つまりベッドインしましょうという事かな」

「まあ!私を口説いてるの?
変なことをしたら逮捕しますよ」

私はドキドキしてきました。
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