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蒼い月光
第9章 千代の初枕(初夜)

ドクン!!という衝撃があった。

「あああ・・・・」

千代は痛みが薄らいできたのか、
体を仰け反らせて喘いだ。

「千代、気持ち良いか?」

喘ぐ千代に剣山が問いかけた、

「わ、わかりませぬ‥
体がフワフワと浮き沈みを繰り返し、
まるで宙に浮いているようでございます」

『千代さま、
それが感じるということなのですよ‥‥
やがてどんどんと上に登ってゆきまする、
そしてやがて‥‥』

八重は二人の交わりを見ながら、
自分自身も抱かれているのを妄想した。

突っ込まれていないはずの陰戸に
確かに男の強張りを感じていた。

八重は、千代が昇っていくのと同じように
自分自身にも頂点が近づいてくるのを
感じずにはいられなかった。

『こんなのは初めてだわ‥‥
指一本も触れずに人の交ぐわいを見てるだけで
逝けそうになるなんて‥‥』

八重は激しく濡れていた。
今ならば肩を優しく抱かれるだけで、
恐らく深く達するに違いなかった。

殿の動きがどんどんと加速してゆく。

千代もいつしか「あ、あ、あ‥‥」と
男の動きに合わせて
喜びの声を漏らし始めた。

生娘の印が
後から後から湧き出てくる喜びの汁で
薄まり桜色となっていた。


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