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FREE BIRD
第17章 分かっているのに
「美穂…美穂ったら!」


知世の声に飛び跳ねた。


「何!?」


「さっきから呼んでるし、一人でニヤケたり難しい顔したり可笑しいよっ!
何かあった?」


「何も…」


そう現実には何もないのだ。


ただのメールのやりとりで浮き足立っている私が可笑しい。


「ならいいけど、同じグラス5回は拭かなくていいから」


知世は怪訝そうな顔で言った。


私は持っていたグラスを棚に戻した。


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