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FREE BIRD
第30章 妄想ライオン
風呂から上がると、雪が携帯片手に


「ねえ、パパ、来週健太の野球の試合なんだけど、観る?」


と僕を見ずに聞いた。


「ああ」


「了解、車出し宜しく」


とサラリと言われた。


要は足が欲しかったんだ。


僕は黙って部屋に入った。


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