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漏らしちゃったの?
第8章 伊倉さんと暮らす日々
水と、薬を渡されて、飲み込む。
「飲めた?」
「うん」
頷いて、歯磨きしにその場を離れようとすると、
「まって、海」
伊倉さんに腕を掴まれる。
「ちゃんと口ん中、見して」
信用ないなぁ…と、むくれてみせる。
「あー」
抵抗したところで、良いことはないので、素直に口を開ける。
伊倉さんが、わたしの口の中を覗き込んだ。
「ん。おっけー。いいよ、歯磨いてきて」
このやりとりが、毎晩続く。
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