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第4章 父と母の一年忌

「政略結婚ですか？」

卓郎はおじさんの話を聞かされていた。この町の祖父母は皆が政略結婚だった。先生のように親が言う「好い人」とは少し違っている。

「今で言えば人身売買みたいなもんだよな。10代そこそこできついよ。」







この町では、お家の利益のため、親の利益のため、強い家柄が求めた相手に逆らえない環境。そうこの町では江戸時代にあったことがつい70年前の若者におきていた。それを受け入れるもの受け入れないず逃げ出す者、今は現在、当然とされてる権利がなかったのだ。理不尽な話だ。全くもって理解できん！！すまぬ、話を戻そう。







「利夫じィさんも夜這いしたろ？」


卓郎は回りの人が笑ってるのが怖かった。

(普通じゃないよ。身売りみたいなことしたり、夜這い。ってあの、夜、無理やり襲うやつそんな事を笑いのネタしてるこの人たちは普通じゃないよ。)

と卓郎は思っていた。

「ワシかぁ、えっとあれはぁなんじゃったかの、名前は忘れたのｫ、ハツエとぉ、んｩ～、三、四人はしたのｫ」

「モテるし、男だね。利夫じｨさんは」


会話の意味がわからなかった卓郎はジュースを一気に飲み干した。

「卓郎くん」

「昔はね。恋愛。って夜這いのことだったのよ。結婚はできないから本気になった男が迎えにくるの。二人で逃げる人たちとか、その場だけする人たち、拒否する人たち。いろいろいたみたいよ。たまには知らない人が来ることあるって、、、」


理解できずに聞き流した卓郎は酔った先生が「夜這いだよ。」そう言ってたのを思い出した。


「卓郎くん、翠とも仲良くしてね。田舎の暮らしは大変だと思うけど悪くないこともあるから。」

はい。そう答えた。