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離島性体験 〜M男君〜
第5章 文通、一枚の写真。

卓郎に遠い声が聴こえた。
明代さん、いいですか?はい。拓郎さん。
遠くて聞き覚えのある声と男性の明代を呼ぶ声が聞こえてきた。
脱がせます・・・はい。
その言葉で卓郎はピンときた。
サワサワと音がするだけの長い沈黙。
もう、入れたほうがいいですか?
初めてですか?
じゃぁ私が。
拓郎さん。優しくしてください。
はい明代さん。
んツ・・・あツ
うッ出しますッ。
はいッ。
卓郎がかけてるイアホンから音がザァザァと耳障りの悪い音がして切れた。
そしてまた聞きなれた明代の声がした。
卓郎。これを聞いて怒ってますか?
怒っているなら謝ります。私ね。旦那さんの名前がたまたま「たくろうさん」って呼べるから少し安心したよ。呼ぶ度にあなたの顔が浮かぶ。
でもそれじゃいけないよね。でもね卓郎のお陰でちゃんと初めてを迎えられました。
卓郎、あなたと初めてした時とは違ってました。こんなのが初めてなんて私は絶対嫌だったよ。優しくしてくれたけどこんなに儀式的に初めてを迎えなくてよかった。
卓郎のお陰で私はわがままな初めてをむかえられた。私は幸せだったよ。
私のわがままな夜這いはやっぱり成功してた。あなたが私を好きって言ってくれたしアキッって呼んでくれた。私ね、二人目、私は一人目の卓郎と結ばれた。次は二人目の拓郎だよ。バツイチ。そう思ってる。
現実と向き合うよ。運命と戦うよ。あなたがこうやって手紙をくれるから安心して戦える。あなたが私に居場所も島での生活も教えてくれる。だから安心して次に進めてます。
卓郎。君はどうですか?新しい恋人とか候補とか好きな人とかできましたか?君のお陰で私は幸せです。君も次の人が出来たら教えて下さい。私のこと忘れてないなら教えてね。二人で現実と運命と戦おうよ。わすれないでね。忘れたら嫌だよ。
明代でした。

