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ネットのプリンス
第1章 転落人生
洋平は再就職しようと、
ハローワークに足しげく通ったが
学歴もスキルも申し分なく、
応募した企業は喜び「ぜひ、面接を」という
ありがたい返事をいただいたが
いざ面接をしてもらうと、
履歴書に書かなければならない
『軽犯罪の前科』という文字が
面接官の顔を曇らせた・・・
失業保険の有効期間が瞬く間に流れた。
キャリア時代にマイホームを購入しようと
せっせと貯めていた資金が
日々の生活のために費やされていく。
とにかく稼がなければ・・・
どんな仕事でもいい、
現状を打破するためには
働いて、働いて、働くしかなかった
コンビニのバイト、
新聞配達と生活のために働いたが
いずれも低賃金で
収入よりも生活支出のほうが大きく
生計を立てるために
心血を注ぐ職ではないことがわかった。
そんなとき土木作業員募集の広告に目が止まった。
1日数万円からの賃金を稼げる・・・
とにかく稼ごう。
稼いで、稼いで、お金を貯めて起業してやる!
『前科』というものが立ちはだかり
就職がままならないのであれば
自分が会社を立ち上げて生計の糧にしてやる。
来る日も来る日も、体に鞭打って働いた。