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シャイニーストッキング
第12章 絡まるストッキング6      和哉と美冴2
 214 最後の実感

「さぁ…前から…挿入れて…よ…」
 美冴さんはそう囁きながら仰向けになり、両脚を開き、握っている僕自身の象徴といえるこの猛々しく脈打っているチンポを自らのアソコへと導いてきた。

 ニュチャ、ジュブ…

 湿った肉同士の密着した淫靡な音、つまり、チンポが膣に挿入り沈んでいく淫らないやらしい音が聞こえる。

「はぁ……ふうぅぅ……」
 そして美冴さんは吐息とも喘ぎとも聞こえる声を漏らし、手を離し、両脚を僕の腰回りに絡めてきたのである。
 これは僕を離すまい…という想いの表れの様に感じられたのだ。

 ああ、美冴さん…

 僕はそんな美冴さんが自らの手により導いてくれた事に感動し、心を震わせていたのだ。
 なぜならば、この今夜、何回目かの挿入なのかも分からなくなってしまう程に過ごした濃密な夜なのではあるのだが、ようやくコレが、この挿入が、本当の交わり、セックスであり、美冴さんを抱く、愛する事なのだと実感できていたのである。

 さっきまでの寝落ちしてから起こされて露天風呂に入るまでの情交はなぜか、本当に僕の心の中では半々な実感なのであったのだ。
 まるで夢のような、幻のような、フワフワと漂う様な真夏の夜の夢の様な感覚といえたのである。

 憧れ過ぎて…

 羨望過ぎて…

 心から切望過ぎた…のだ。


 だが、今は違う。
 
『もうしないよ…』

『最後ね…』
 という、心に楔を打たれた、釘を刺された心理状態であり、どことなく遠慮がちになっていた僕自身の想い、そして心のストッパーを、自らの意志、欲情の昂ぶりの想いにより引き抜いて壊して美冴さんを抱いたのである。

 これは自分の中にある殻を破ったという感覚を心の中に湧き起こさせてくれたのであった…

 そして自分自身の中に、自信という強い感情も湧き起こったのである…

 そしてその感情により、ようやくこの美冴さんを手に入れた、いや、本当にこれで五年間の想いの全てを成就できた…のだと、実感できていたのだ。

「はぁ…あぁぁ……」
 挿入と同時に美冴さんは喘ぎ、両脚を絡め、それに両腕をも回してきた。
 そして淫靡な濡れた欲情の目で僕を見つめてくるのである。

 ああ、これで本当に…

 本当に、最後なんだ…

 最後の交わりになるんだ…

 突然、僕の脳裏にそんな想いが湧き起こってきたのだ。



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