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シャイニーストッキング
第18章 もつれるストッキング2 佐々木ゆかり

14 稲葉ディレクター(8)
「えっ、ろ、ロッキーが…」
わたしは予想外の、いや、ほぼ忘れていた懐かしい思わぬ伏兵的な、いや、違う…
ある意味わたしの過去の『黒歴史』の原点の存在である男…
『ロッキー』こと『轟勇斗』
(とどろきはやと)
という名前の突然の登場に…
「…………」
あの『三山蓮太郎』以上の衝撃を感じてしまい、動揺し、絶句した。
「いやぁ、この前、ヤツ、ロッキーのいるあの商社の新製品のCMに起用するタレントの絡みでさぁ、撮影現場に顔を出したらさぁ…
ヤツが居たのよ…」
「…………………」
「で、思わず声を掛けたら…
なんかヤツは本社の企画宣伝部長に出世した…って本人が云ってたよ」
「……そ、そう…企画…部長に……」
わたしの動揺は収まらない…
「なんか6、7年くらいヨーロッパの各支社を廻って本社勤務に戻ってきたら、元々、長年組んでいた上司が出世して、畑違いの部署に引っ張られたって……」
「…そ、そう…なんだ…」
稲葉ディレクターは得意気に話してきているのだがあまり頭に入ってこず、返事も上の空になっていた。
「あ、でもホントにゆかりお嬢さんの事は話してないからさぁ…
それよりもさぁ…
コメンテイターの件、マジで考えてよぉ…」
わたしは『ロッキー』という突然の名前の登場と『三山蓮太郎』やこの稲葉ディレクター、それにこの前の『夢の国』のオフィシャルホテルの支配人等の様な、過去の『黒歴史』に関わった輩達の続けての出現に…
本当に心が衝撃を受けてしまい、そしてかなりの動揺に揺らいでしまっていたのだ。
「え、あ……う、うん……」
だからつい、そんな曖昧な返事をしてしまった。
「おっ、ま、マジ、じゃあ、後でまた連絡するからっ」
そしてそう言ってくる稲葉ディレクターを流し…
わたしはその場を離れ、杉山、鈴木くんの待つラウンジへと向かう。
そう…
わたしはあまりの動揺に、この海千山千な、それに煩い、稲葉ディレクターから早く離れたかったのだ。
「ふうぅ…」
そしてエレベーターに乗り、そんなため息を漏らしてしまう。
なぜ、今になって過去の『黒歴史』の輩達が次から次へと…
それに今更『ロッキー』なんて…
なぜに彼が…
あの『黒歴史』の原点的な存在が…
今更なんで…
「えっ、ろ、ロッキーが…」
わたしは予想外の、いや、ほぼ忘れていた懐かしい思わぬ伏兵的な、いや、違う…
ある意味わたしの過去の『黒歴史』の原点の存在である男…
『ロッキー』こと『轟勇斗』
(とどろきはやと)
という名前の突然の登場に…
「…………」
あの『三山蓮太郎』以上の衝撃を感じてしまい、動揺し、絶句した。
「いやぁ、この前、ヤツ、ロッキーのいるあの商社の新製品のCMに起用するタレントの絡みでさぁ、撮影現場に顔を出したらさぁ…
ヤツが居たのよ…」
「…………………」
「で、思わず声を掛けたら…
なんかヤツは本社の企画宣伝部長に出世した…って本人が云ってたよ」
「……そ、そう…企画…部長に……」
わたしの動揺は収まらない…
「なんか6、7年くらいヨーロッパの各支社を廻って本社勤務に戻ってきたら、元々、長年組んでいた上司が出世して、畑違いの部署に引っ張られたって……」
「…そ、そう…なんだ…」
稲葉ディレクターは得意気に話してきているのだがあまり頭に入ってこず、返事も上の空になっていた。
「あ、でもホントにゆかりお嬢さんの事は話してないからさぁ…
それよりもさぁ…
コメンテイターの件、マジで考えてよぉ…」
わたしは『ロッキー』という突然の名前の登場と『三山蓮太郎』やこの稲葉ディレクター、それにこの前の『夢の国』のオフィシャルホテルの支配人等の様な、過去の『黒歴史』に関わった輩達の続けての出現に…
本当に心が衝撃を受けてしまい、そしてかなりの動揺に揺らいでしまっていたのだ。
「え、あ……う、うん……」
だからつい、そんな曖昧な返事をしてしまった。
「おっ、ま、マジ、じゃあ、後でまた連絡するからっ」
そしてそう言ってくる稲葉ディレクターを流し…
わたしはその場を離れ、杉山、鈴木くんの待つラウンジへと向かう。
そう…
わたしはあまりの動揺に、この海千山千な、それに煩い、稲葉ディレクターから早く離れたかったのだ。
「ふうぅ…」
そしてエレベーターに乗り、そんなため息を漏らしてしまう。
なぜ、今になって過去の『黒歴史』の輩達が次から次へと…
それに今更『ロッキー』なんて…
なぜに彼が…
あの『黒歴史』の原点的な存在が…
今更なんで…

