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シャイニーストッキング
第19章 もつれるストッキング3 常務取締役大原浩一

171 携帯電話の電源
律子とそんなやり取りの後に私は先にシャワーを浴び終え…
「さぁお待たせ、律子もどうぞ…」
と、シャワーを促した。
「はい」
そして律子がシャワールームに消えると私は、軽くドライヤーを当てながらスーツのポケットから携帯電話を取り出し、電源を入れる。
過去に何度か律子との逢瀬の時にゆかからの着信があり…
そのゆかからの着信を律子が嫌っている事さえ気付かないでいた自分に本当に呆れ、その心遣いの無い非常識さにつくづく嫌気がさした。
だからそれからは律子と過ごす夜、特に深夜には携帯電話の電源を切る事にしたのだ…
万が一の山崎専務からの緊急の電話が入ったとしても、午前零時過ぎの着信は過去には無いし、朝一の着信もほぼ午前7時前後であったから、深夜の電源切はゆかり以外に害は無い筈だから。
「……」
電源を入れたのだが、深夜のゆかりからの着信は無かった。
だが…
ついさっきまで、いや、今の今まで、あれほど律子に心を震わせ、いいや、心酔といえるほどに心を揺らがせ、昂ぶらせていたくせに…
ゆかりからの着信が無かったという事実に少し心を騒つかせてしまう。
なんてワガママなんだ…
そんな自分に改めて呆れてしまった。
律子への想いの昂ぶりにあれほど違和感さえ感じているくせに…
そう、私はシャワーを浴びながら、さっきまでの律子に対する心の昂ぶりの違和感について考え、逡巡していたのだ。
そしてその逡巡の末の結果に出た答えが…
『もしかしたら私は、いや、今の私はゆかり以上に律子のことを愛している、愛してしまった…』
という答えだった。
いや、もう本当は既に、心の中でその答え、律子に対する想いは分かっていたのだが…
今までの、いいや、ついこの前までの私の中でのゆかりの存在感の大切さがあまりにも大きいので認められなく、いや、認めたくなかったのだ。
だが、昨夜、いや、昨夜から今朝にかけての今の今…
私にははっきりと分かってしまった。
ゆかりより律子の方を愛していると…
いや、愛し始めている…と。
律子とそんなやり取りの後に私は先にシャワーを浴び終え…
「さぁお待たせ、律子もどうぞ…」
と、シャワーを促した。
「はい」
そして律子がシャワールームに消えると私は、軽くドライヤーを当てながらスーツのポケットから携帯電話を取り出し、電源を入れる。
過去に何度か律子との逢瀬の時にゆかからの着信があり…
そのゆかからの着信を律子が嫌っている事さえ気付かないでいた自分に本当に呆れ、その心遣いの無い非常識さにつくづく嫌気がさした。
だからそれからは律子と過ごす夜、特に深夜には携帯電話の電源を切る事にしたのだ…
万が一の山崎専務からの緊急の電話が入ったとしても、午前零時過ぎの着信は過去には無いし、朝一の着信もほぼ午前7時前後であったから、深夜の電源切はゆかり以外に害は無い筈だから。
「……」
電源を入れたのだが、深夜のゆかりからの着信は無かった。
だが…
ついさっきまで、いや、今の今まで、あれほど律子に心を震わせ、いいや、心酔といえるほどに心を揺らがせ、昂ぶらせていたくせに…
ゆかりからの着信が無かったという事実に少し心を騒つかせてしまう。
なんてワガママなんだ…
そんな自分に改めて呆れてしまった。
律子への想いの昂ぶりにあれほど違和感さえ感じているくせに…
そう、私はシャワーを浴びながら、さっきまでの律子に対する心の昂ぶりの違和感について考え、逡巡していたのだ。
そしてその逡巡の末の結果に出た答えが…
『もしかしたら私は、いや、今の私はゆかり以上に律子のことを愛している、愛してしまった…』
という答えだった。
いや、もう本当は既に、心の中でその答え、律子に対する想いは分かっていたのだが…
今までの、いいや、ついこの前までの私の中でのゆかりの存在感の大切さがあまりにも大きいので認められなく、いや、認めたくなかったのだ。
だが、昨夜、いや、昨夜から今朝にかけての今の今…
私にははっきりと分かってしまった。
ゆかりより律子の方を愛していると…
いや、愛し始めている…と。

