この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング 1
 47 最初で最後の宣告

「そして細部まで調査をし、まずはなぜ資産運用管理が失敗したのか、ここまで火傷したのか、そして使途不明金の全ての金額と内容と元凶人物を完全に追及する手筈になっております」
 数人は下を向いていた。

「そして本社の意向により、この資産運用管理部に限り、完全に監査部の調査の後に粛清人事を決行する事が決まっております」
 いつの間にか騒めきは収まり、シーンと静まり返っていたのだ。

 そして常務は落ち着きのない様相になっており、また、その常務の様子を何人かの社員達が目で追っていたのである。
 つまりは非常に分かりやすい構図となっているのだ。
 私は横目で越前屋を見ると、その様相を必死に確認し、メモを取っていた。
 やはり、さすがであった。

「そして本社的には監査内容の結果次第では警察にも告訴する手続きを取る予定になっています」
 これがダメ押しとなったのだ。
 この私の発言に、ありありと動揺した者が数人ハッキリと判ってしまう程なのである。

「ま、思い当たるフシがある方は早めにこちらにお伝えください、悪い様にはしないと、本社監査部は申しておりますから…」
 私はそう一方的に飛ばし、これ以外の事は語らずに早急にこの会議を、いや、最初で最後の宣告を終わりにしたのだ。


「うわぁ、大原本部長ぉ、凄かったですぅ」
「そうか…」
 私と越前屋くんはその後すぐに会議室を退出し、そのまま社外に出て、ランチを兼ねて近くのレストランに入っていた。

「はい、そして凄く判りやすかったです」
「そうだな…」
 私もその彼女の話しで、さっきまでの会議室内の情景が浮かび上がってきていたのだ。

「もうわたしの隣の常務なんか…」
 途中からソワソワしてきて、最後の頃には震えていましたよ…
 そう話してくる。

「そうなのか、ということは…」
 キミにも判っただろう…
 と、無言で目で語る。

「はい、あの内部告発者の話しが効いたようで…」
「そうだろうな、内部告発者の件は決定的だったな」
 事実、二人の内部告発者が存在している。
 そして今頃は不正に関わった者、関わらされた者達は戦々恐々としている事であろう。
 そして関わらされた者達からなし崩し的に暴露合戦が始まる事は予想されるのである。

「あ、そういえば宿題は…」
「はい、勿論やってきました…」







/2538ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ