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シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング 1
 83 声

「今夜はごめんなさい…」
 ちょうど帰宅をしたら律子から電話が掛かってきたのだ。

「いや、大丈夫だよ、それに仕事なんだから仕方がないじゃないか」
「それはそうなんですが…」
 私と山崎専務は、律子が私達の席に戻る前に『クラブ へーラー』を出たのであった。
 私もそうなのであるが山崎専務も明日の朝が早目だという事であったからなのだ。
 だから律子はそれを気にしての電話なのであろう。


「それはそうなんですが…」
 その律子の言葉からは
 あの指名してくる二代目若社長の嫌悪の想い…
 が、伝わってきていた。

「いいじゃないか、人気があるということなんだから…」
「わたしは別に人気なんて…」
 そう呟くように言い、間を置き

「あなたさえ…」
 
 ドキンっ…

「あなたさえ…いれば…」
 そう囁いてきたのだ。
 その律子の囁きに、私の心が一気に昂ぶってきたのである。
 そして私は相変わらずに律子の声の、声質、響き、トーンに心が震えてしまうのだ。 
 律子の声は私の心に心地よく染みてくるのである。

「人気なんていらない…
 わたしには…あなたさえいれば…」

 ドキ、ドキ、ドキ、ドキ…

 おい、おい…
 私はいつもこんな何気ない律子の言葉に、心を震わせてしまうのだ。

「そんな…」
「…………」

「そんな…困らせないでくれよ…」
 これは本心である。
 この言葉を聞いた途端に、急激に、とてつもなく律子に逢いたくなってしまったのだ。

 まずい、まずいぞ…

 もしこのタイミングで
『逢いたいの…』
 なんて言われてしまったら、とても我慢できなくなってしまいそうなのである。
 その位に律子の言葉に心を撃ち抜かれてしまっていたのだ。

「………でも…」
 
 でも…、なんだ…

「明日からもお仕事忙しいんですよね…」
「う、うん」
「というより今週は大変なんですよね…」
 さすが律子である、ちゃんと私と山崎専務との話しの内容を把握している。

「あ、ああ、そうなんだ…」
「…ふうぅ…」
 その律子の甘いため息がズルかったのだ。

「も、木曜なら…」
 木曜の早い時間なら…
 つい、心の声が漏れてしまったようである。

「えっ」
 律子の声のトーンが上がった。

 そうなのである、律子は木曜、土曜、日曜日と、銀座のクラブが休みなのだ…





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